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2011-03-30

チェルノブイリの報道が福島原発の報道と酷似している件について

 ロシア・チェルノブイリ原発事故 1986年 。1:00からの部分をよく見て聞いてみてください。ソ連政府の発表が、どうも今回の福島原発の報道と似通った内容に聞こえます。

1:00~







 ソ連政府の発表による死者数は、運転員・消防士合わせて33名だが、事故の処理にあたった予備兵・軍人、トンネルの掘削を行った炭鉱労働者に多数の死者が確認されている。長期的な観点から見た場合の死者数は数百人とも数十万人とも言われるが、事故の放射線被曝とがんや白血病との因果関係を直接的に証明する手段はなく、科学的根拠のある数字としては議論の余地がある。直接チェルノブイリ原発をコントロールしているのはウクライナ共和国の陸軍で、軍人の話では3,000人が事故当日に即死した。

事故後、この地で小児甲状腺癌などの放射線由来と考えられる病気が急増しているという調査結果もある。

チェルノブイリ原子力発電所事故 - Wikipedia










2011-03-23 15:00 原発事故「最も憂慮すべきは遺伝子変異」

レナート・キュンツィ, swissinfo.ch


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福島第一原発では今もなお予断を許さない状況が続いている。今後日本のみならず世界中でがんのリスクが増すと考えられる。しかし、それ以上に深刻な問題は世代を越えた遺伝的な損傷だという。


マルティン・ヴァルター氏 ( 66歳 ) はソロトゥルン州グレンヒェン ( Grenchen ) の内科開業医だ。1991年に1カ月間ウクライナの病院で働いた経験も持つ。



また1988年から2年間、核戦争防止国際医師会議スイス支部 ( PSR/IPPNW Schweiz ) の支部長を務め、「核を使わない電力 ( SoA ) 」運動や原発建設に猶予期間を求める運動などの委員会で中心的な役割を果たした。この原発建設の猶予期間については、1990年秋の国民投票で認可されている。



swissinfo.ch : 東京電力さらには日本政府の不十分な情報開示に対し批判の声が高まっています。正確な情報が伝えられないことで日本国民の命が危険にさらされているということはありますか。
ヴァルター : それはない。急性被曝は免れている。少なくともこれまでのところ ( 17日現在 ) 原子力発電所の敷地外では放射線量がさほど多くなく、急性被曝には至らない。北半球の住人が急性被曝で死亡することはない。しかし、原発内で原子炉の冷却作業をしている作業員たちを取り巻く環境は別だ。どうか線量計を装着していてほしい。

ただ、情報伝達が不十分だったり危険を軽視したりすると大きな誤りを犯すことになる。吸収線量と人体への影響は正比例の関係にあるからだ。つまり、心配のいらない吸収線量というものはない。わずかな摂取でもがんを引き起こし、乳がんや大腸がんなどから死に至ることもある。

今後日本では確実にがん死亡率が高まるだろう。たとえ完全な炉心溶融に至らなかったとしてもだ。



swissinfo.ch : 専門家によれば3月17日と18日の2日間が原子炉冷却の鍵を握る最後のチャンスとされ、成功しなければ炉心溶融が決定的になるとのことでした。世界が日本に対して抱く不安は当然のものですか。
ヴァルター : 当然だ。先述したがんの増加を恐れてのことだ。例えば、チェルノブイリでも急性被曝で死亡した人は多くなかったが、事故後にがんで多くの人たちが亡くなった。

しかし、がんのリスクの増加以上にもっと深刻な問題は遺伝子への影響だ。それも世代を越えた影響だ。最新の研究では、少量の吸収線量でも継代的な影響がありうることが分かっている。

イギリスにあるセラフィールド ( Sellafield ) の使用済核燃料の再処理工場に勤務する人たちの子どもには白血病のリスクが高い。これは父親の吸収線量と関係があり、子どもたち自身は放射線にさらされていない。原発事故だけでなくこうした通常の場合でも、人間ならび動植物の遺伝子に損傷が発生する。こうした事実を知った上で、あえて原子力に頼るかどうかはむしろ倫理的な問題だ。



swissinfo.ch : 放射能汚染では放射性同位体のヨウ素131、セシウム137、キセノン133、クリプトン85ならびにストロンチウム、プルトニウム239が漏出します。どれも危険ですが、特に危険なものはどれですか。
ヴァルター : まず、危険度は半減期によって変わってくる。ヨウ素は8日間でほぼゼロになる。つまり、スイスの子どもたちにヨウ素剤を与えても意味がないと言える。さらに大人が服用すると逆効果になりかねない。

セシウムの半減期は30年なのでセシウム汚染は日本からスイスにまで行き渡るが、スイスでの危険度はごくわずかだ。セシウムはカリウムのように体内で代謝されるため、一回限りの摂取なら数カ月後にはなくなる。

ストロンチウムは体内に蓄積され、死ぬまで残る。ここでも人体への影響は半減期に左右される。ストロンチウムはカルシウムのように骨に蓄積されるため消えることはなく、骨髄は絶えずβ線の影響を受けることになる。子どもの骨髄は脂肪が少ないため、のちのち白血病になるリスクが大人よりも高い。

プルトニウムは一度体内に入ったら決して消えない。ごく微量の摂取でもがんを引き起こす。



swissinfo.ch : チェルノブイリの場合、子どもへの医療行為はどの程度可能でしたか。
ヴァルター : 普通なら子どもが甲状腺がんにかかることはない。事故前のウクライナでは住民5000万人に対し年間3人ほどだった。しかし、事故後1500人の子どもが甲状腺がんを患った。4000人という話もある。

それまでこうしたことはなかった。これはヨウ素131の影響だった。もし事故直後に政府が子どもたちに安定ヨウ素剤を与えていれば避けられただろう。当時の子どもたちに急性被曝があったとは思えない。



セシウムに関しては、ウクライナでは大人も子どもも食品から摂取している。それは今も変わらない。これに対してはりんごペクチン剤が服用されている。りんごペクチンは体内のセシウムの量を減らし、継続的なセシウムの摂取に対しても有効に働く。



swissinfo.ch : 原爆を経験した唯一の国である日本が今また大規模な原発事故に見舞われているというのはある意味ひどい皮肉のようです。当時の医療的な経験は今回の役に立ちますか。
ヴァルター : それはないだろう。当時は特別な治療を施すことがまったくできなかった。その上、被曝の影響は異なる。広島と長崎で被曝した父親を持つ子どもたちとチェルノブイリで被曝した父親を持つ子どもたちをイスラエルの研究者たちが調査した。その結果、父親が原爆で被曝した後に生まれた子どもたちには遺伝子の変異がまったく見られなかったことが分かった。

それに対し、チェルノブイリの事故後に解体作業者として入った父親から被曝後に生まれた子どもたちには一定の割合の遺伝子 ( ミニサテライトDNA ) に相当数の変異が見られた。遺伝的な視点で見ると、今回の福島第一原発の事故は深刻なケースだ。



レナート・キュンツィ, swissinfo.ch
( 独語からの翻訳・編集 中村友紀 )

http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=29799892



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